以外と詳細が書いていないMOGAMIのNEGLEX-OFC!
今現在、「OFC (無酸素銅)」といっても非常に多くの種類があり、
どのOFCも一緒なのか?と疑問に思ったことはないでしょうか?
アマゾンでは中国製のRCAケーブルやスピーカーケーブルに
「高純度OFC使用」と平気で書いています。
一時期、オーディオ用ケーブルとして人気だったLC-OFCやPCOCCなどは
「銅結晶の質を上げ、信号伝達ロスを少なくする」と言った謳い文句もあり、
「普通のOFCよりいいんだな」というのが伝わりますがその他の
文言のないOFCは全て同じなのか?という疑問が常にありました。
そこでモガミ電線の社長さんとメールでやり取りさせて頂き、
NEGLEX-OFCについて詳しく教えて頂きました!
NEGLEX-OFCは音質を求めて生成したOFCではありません!
日本にはJIS規格があり、OFCにもJIS規格があります。
日本の企業がOFCを販売する場合にはJIS H 3510に準拠するよう製造します。
オーディオ業務用としてはCANAREの4S6のGシリーズがJIS H 3510に
準拠して製造しているようです。
NEGLEX-OFCもJIS H 3510に準拠していますが同時に「伸び」に関しては
JIS C3103とC3102の電気用軟銅線の規定を用いて製造しているそうです。
これはOFCの伸びの基準値よりかなり高い数値となっているようです。
製造工程の1つ「アニール(なまし)処理」を通常より多く行って
伸びの数値を上げているようですがこれはモガミさんの
撚り線工程やシールド工程の生産途中で「伸び不足」で断線してしまったり、
導体の集合がうまくいかなかったりを防ぐために「伸び」品質を上げて
工程内の不具合を減らしているとのことでした。
決して音質向上のためではないようです。
ではNEGLEX-OFCは通常のOFCと一緒?
ここからは当社の見解も入りますが「伸び」の数値を上げるには
アニール(なまし)処理を通常より多く行う必要があります。
このアニール(なまし)処理を行うことにより、元の銅母線の結晶が
再結晶化されて結晶構造を再生させ、伸びを元に戻しているそうです。
「伸び」の質が高いということは同時に「結晶構造」の再生も
しっかり元に戻せているということになるのでOFC規格で早めに
アーニル処理を終えているOFCよりは「結晶構造」もよい
ということになります。
これが音質にも良い影響が出て、オーディオファンから根強い人気を
獲得しているのではないかと思います。
実際に3104のレビューで4S11Gより評価を得ている書き込みもあり、
NEGLEX-OFCの良さをエンドユーザーも感じているように思います。
以上いかがでしたでしょうか?
MOGAMIの社長さんも丁寧に品質よく製造しているが
決して音のためではないことをメールで説明してくれました。
僕自身は質が良い分、通電性や音にも影響があるのでは?と思ったのですが
そこは明言を避けていたので「良い音」の定義がなく、人それぞれの感性なので
配慮しているのかな?とも感じました。後は皆さんの解釈にお任せします。
当社としてもOFCの良い勉強になり、メールでお話できてよかったです。
ぜひ皆さんもご参考頂ければと思います。
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